Patricia Highsmith "Eleven" を読む ~56p -1

Eleven (Highsmith, Patricia)

気分が落ち着かないので、いつもとちょっと違うタイプの本を読んでみようかと。こういうときに、気持ちを静めてくれそうな本ではなく、さらにめちゃくちゃになりそうな本を選んでしまうところが自分のイケない傾向だと思うのだが、改めて自分の本棚を見回すと、「気持ちを静めてくれそうな本」なんて、ほとんどなかった（汗）。

• "The Snail-watcher" ---カタツムリ飼育にハマった男の話。カタツムリの増殖につれて仕事の能力も上がるなんて、ありえーんっと思いながらも、あまりの気色悪さに無理やり納得させられてしまう。怖い怖いカタツムリだけど、交尾は一度見てみたい・・

• "The Bird Poised to Fly"　---1本目と打って変わって、今度はなかなか届かぬプロポーズの返事を待つ男の切ない気持ちを描いた話。手紙の返事を待ち焦がれているときって、確かにアパートの郵便受けに溜まった隣の人の手紙が気になっちゃう・・

• "The Terrapin" ---お次はヌマガメ。「アバウト・ア・ボーイ」のマーカスくんと同じく、母子家庭でお母さんがちょっと切れてるパターン。客観的に見ると明らかに母の方が変でも、二人きりの家庭では息子の方が「頭がおかしい」と母から刷り込まされてしまう。家族って、ひとつ間違えると底なしに怖い