美容院で考えたこと

とにっくしゃんぷー

夫、東京出張2日目。ボサボサ髪に耐え切れなくなり、美容院に行った。今回の目玉は、夏仕様のミントシャンプーと頭髪用デオドラント剤。しかし、「夫や息子に良さそうですね」と適当なことを言ったとたんに強烈なプッシュが始まり、危うく買わされる羽目に。何とかその場は断りきったものの、美容院トークは気が抜けないものだと思い知る。前回より空いていたので早めに開放されたとはいえ、拘束時間は4時間強。その間、オースターを読破するつもりだったのに、美容師さんのトークが止まらず、ほとんど読み進められなかった(しくしく)。
トークの中心は、中学生の息子さん二人が函館ラ○ールと那須高原の海○に行っているという方の話。そもそも話のきっかけは「子どもの自立」だったのだが、そこから息子さんが自分の意思で全寮制の中高一貫校に入り、この夏は東京に下宿して塾に通っているという方の話題に突入したのだった。・・「自立」してるといえば、精神的にはまぁそうなのかもしれないが、それ以上にその「自立」を支えてやるための親の経済的負担の大きさに頭が痛くなってしまい、素直に「素晴らしいですね」と同意できなかった。第一、私立の中高一貫に通っているのなら、塾になんか行かなくてもいいと思っていたよ(トホホ)。
そういうお子たちとご両親がどういう将来を夢見ているのかよくわからんのだが、つい、同じようなパターンで東大→海外留学で海外に行ったっきり、さっぱり実家に帰ってこないK子ちゃんの兄のことを思い出してしまう。K子ちゃん自身、京大大学院まで出たにもかかわらず、就職も結婚もしないまま実家に居候の身。転勤族だったお父さんは、二人の教育を支えるために長年単身赴任を続け、定年退職後、ようやく夫婦で暮らせるようになったとたんに癌で亡くなったのだった。彼女とはお互い顔を合わせる度、「幸せって難しいよね」という話になる。
一方、息子の友だちの大半は、塾も習い事もやっていない。あくせく勉強しなくても選ばなければ高校には行けるのだし、その後は勉強をしたければ大学に行くという程度で、そうでなければ専門学校か就職。両親もそんな感じで大人になって、市営住宅に住んで週末には祖父母の家に遊びに行くという生活を送っている。あまり贅沢は出来ないけれど、お金を溜めて家族でディズニーランドに行くというのが何よりの楽しみ、という感じ。
正直、どっちが幸せかって端からじゃわからない。わからないまま結果として、我が家はすごく中途半端な教育方針になっている。まぁ本人が日々楽しいと感じられる人生を送ってもらいたいという点だけは揺るがないのだけれど、極めて抽象的(あっちょんぶりけ)・・などと、ハツカネズミ的にあれこれ考えていたのであった。
・・夫&息子用には、生協でトニック・リンスインシャンプーを買った。このところスポーツ三昧で臭うんだもの〜;;