娘の囲碁

娘の小学校では4年生からクラブ活動が始まるのだが、お友だちと約束していた手芸部は希望者多数で入れず、第2希望の囲碁将棋部に回されることとなってしまった。
娘以外、全員男子。しかも西日本だけにほぼ全員が将棋という状況で、我が家は囲碁がメインの一家だ。どうなることやらと心配だったが、こういう状況にもかかわらず、あくまで囲碁に執着している様子。昔、息子が読んでいた梅沢先生の入門書を引っ張り出して、熱心に読んでいる。
娘と息子は5歳違いだが、ちょうど今の娘と同じくらいの頃、息子はヒカ碁ブームの真っただ中に、友だちに引きずられて囲碁を始めた。息子につられて夫も囲碁を始め、もともと囲碁打ちだったおじいちゃんも巻き込んで、我が家はちょっとした囲碁ブームで盛り上がっていた。
どうやら、娘はその輪の中に入れなかった悔しさをずっと隠し持っていたようなのである。恐るべき執念。それでもまあ、今やほとんど囲碁には手をつけない息子に置いていかれて、寂しげだった夫は嬉しそうである。ヒカ碁の9路盤がコタツに置かれているのも、懐かしい光景だ。