鋭意学習中

この週末、銀行屋さんからもらった資料を夫とじっくり検討していたのだが・・・勧められた年金商品はあまりにも厳しかった。保険会社と銀行だけが確実に手数料を稼げるカラクリにボーゼンとした。
そもそも、投資に多大なエネルギーをかけてマネーゲームに走るつもりはない。ただこの低金利下で普通預金に預けっぱなしというのはあまりにも芸がなさすぎるので、少し有利な定期にでも預けられればいいというような気持ちだった。


なのに勧められたのは固定金利の年金保険だ。最低保証利子が年率1%(税引き後0.8%)でしかないのに、いきなり保険会社が一括払込金額の4%(仮に資金が1000万だとすると40万)も手数料として取っちゃうという(おそらくその何割かが銀行の手に・・・)。
別途勧められた、原資が保証されているタイプの変額保険だと、もう少し手数料は低いが、この数年運用実績はマイナスだそうで・・・だからこそ、今が底なので買いだと銀行さんは言うんだけどさ*1
いずれにせよ、保険会社(と仲介手数料を取る銀行)だけは絶対損をしないシステム。
ちなみにこれで年金がいくらになるかというと、仮に1000万円を15年間預け60歳以降ずっと終身年金を貰いたいというプランで女性の場合、年間35万円(月3万円もない)くらいなんだって。しかもこの支給額にまでまた1%の手数料がかかる。そして保険会社がコケたときの補償は一括払込額の9割(銀行は補償について一切関与なし)・・・銀行預金のペイオフ額が1000万円+利子というのと比べて、どうよ?


従来の保険商品だって、今まで公開してなかっただけでこれくらいの手数料は差し引かれているのかもしれない(いやもっと?)。けどなんか、カラクリを知るとすんごくバカらしくなってきた。
そして、あんまりな商品じゃないかと思ったんで定期の金利を訊いてみたらば、1年もので0.25%(大口ですら0.3%)だって・・・まあ、今入れている普通預金はさらにひと桁違うんだけどさー。
まったく泣けてくるよ、都銀さんにも、そんな状態で放りっぱなしにしていたルーズな自分にも;;


この銀行口座は、両親が亡くなった時に世話になった伯父さんの縁で持っていたものだが、伯父さんが退職してもはや何年にもなる。既に義理は十分果たしただろう。「銀行担当者に来てもらった以上、一言仁義だけは切っておけ」と夫が言うので、今度電話がかかってきたらその旨伝えて、S生銀行かS信託銀行あたりで口座を作り、シンプルで有利な定期(だって、1年定期で1%とかいうのがあるよ)に預け替えしちゃおうかと思う。
いい勉強になった。

*1:「一昔前、変額保険が世間で問題とされたのは、リスクについて理解されてないお客様にも銀行が原資をお貸しして、そのお客様が原資保証のない変額保険を買われ、それが1/3とかになっちゃったからなんですよ。まあ、そうなったら大変ですよね」とか、ヒトゴトみたいに言ってくれるなって。どうなったんだよ、そのお客さんたちは?! 「だからこそ今は、お客様の知識や経験を事前にしっかり確認した上で、商品をお勧めするようになったわけです」とかってね・・・この責任感のなさはなんなんだ?