Paul Auster "Moon Palace" -10

例によって「ムーン・パレス」。ニュース23見ながらドラフトワン飲んでる状態で,書けるかどうか不明。…なんとか2ページ。
食事には不自由しながらも,なんとか公園ライフを続けていたマーコであったが,ついに最大の試練に突入する。これまで好天に恵まれ,すっかり野宿にも慣れたと思っていたところを突然の土砂降りに襲われる。それも睡眠中だっただけに悲惨である。慌てて雨宿りできるだけの岩陰を探すが,結局その夜は一日中雨が降りしきる。ぐっしょり濡れたジーンズと革ジャン姿でしばらくはじっと耐えたものの,やはり最後はキレキレになって,思い浮かぶ限り呪いの言葉を叫びまくる(自転車で山の中を走ってる最中,降られたときのことをふと思い出す)。結局その日は
I just stood there in a trance of self-pity, waiting for the morning to come.
ということとなる。翌朝,なけなしの金で安食堂に入り,油の浮いた温かい野菜スープで生き返ろうとするが,服がズクズクのままでは意味がない。と,トイレに入って手洗い用の乾燥機で頭だけでも乾かすが,髪がヘンテコになってしまう。瞬間的に最後の剃刀で髪をザクザク切ったはいいが,ふと鏡を見ると,そこには痩せこけて面変わりした自分の顔が。自分の顔であるということさえ一瞬,わからなかったほど変わり果てた姿にぶるぶる震えながら無意識に叫ぶ。
"Don't be afraid," my voice said. "No one is allowed to die more than once. The comedy will be over soon, and you'll never have to go through it again."
ああ,もうっ。・゜・(ノД`)・゜