Paul Auster "The Invention of Solitude" 97~134p -5

第二部:"The Book of Memory"
父への思いを綴った第一部に引き続き,第二部では自分自身をAという三人称で表わし,書物への思いを軸にさまざまな方向に思考を展開させている。その方向はアンネ・フランクからフランスで出会った作曲家S,ドイツ詩人ヘルダーリン(彼を支えた大工の名がジンマー*1という),フランス詩人マラルメ,母方の祖父への思い,ベースボール等々,あちこちに飛びまくる。いわばオースターが自分の思考のあり方を探っているという感がある。
今回,あまりマジメに辞書を引いていないということもあるが,話の展開についていくのが大変だ。正直言って理解度7~8割というところである。

*1:言うまでもなく,"Moon Palace"の主人公Marcoの親友かつ"The Book of Illusions"の主人公の名である