Paul Auster "Mr Vertigo" 76~109p -5

今日も適当に英英辞典を引きながら,ダラッと読み。英英に慣れてくると,英和で引いたときよりも単語が脳に残るような気がする。一家が突然KKKに襲われ,落ち込みのあまりマスターが腑抜けになる辺りまで。
ところで登場人物の命名だが,主人公Walter Rawleyはオースターの愛する歴史上の人物Sir Walter Raleigh(=ローリー卿)から,黒人少年Aesop(=イソップ物語を書いたとされるギリシアの人)は彼自身も作中で壮大な自叙伝を書こうとすることから,お婆さんMother Sioux(=ネィティブアメリカンのスー族)とMaster Yehudi(=ユダヤ人)はそのまんまなのだな。Mrs Withespoonのnamesake(=人の名のもとになった人)は,John Witherspoonというアメリカ独立当時の長老派牧師で独立宣言に署名した方くらいしかないようだが・・。ちなみに,タイトルのvertigoとは眩暈(高所で起こる回転性の目眩)という意味。
時間的に余裕があったので,ところどころカシオXD-LP9300(OALD&ODE)とセイコーSR-T6700(COBUILD&COD)を引き比べてみた。洋書を読みながらチョイ引きするには,OALDの簡潔な説明がピンと来やすい。語数が足りないので,その分ODEで補うといい感じ。COUBUILDの丁寧な解説を読むと,英語表現が身につき勉強になるような気はするのだが,読書と辞書読みのモード切り替えにエネルギーが要るので,この場合は不向きかと思う。予めわかっている単語の意味を確認するのには良さそうだ。しかし,この本ではアメリカン・スラング続出なので,ODEでもカバーしきれない。となると,リーダーズプラスやジーニアス大英和の出番である。特にリーダーズは下ネタ関係に強く,頼りになる。
辞書引きの際,LP9300の発音機能が重宝。とにかくちょっとでも会話能力を向上させたいところなので,怪しげな単語はガンガン発音させリピーティングする。と書くとLP9300の素晴らしさが際だつようだが,どうもこの辞書の文字はストロークが細すぎる上に文字が浮き上がって見えてしまい,とても読みづらい。コントラストやレイアウト,文字の大きさをどう変えてもしっくりこない。もっとも基本的な部分だけに,ストレスがたまる。もちろん悪名高き例文検索機能は使えたものではないので,その時は当然T6700が登場する。
・・結局,完璧な電子辞書などありえず,各々のどの機能のためにどの部分を我慢できるかという世界なのかも。道具にも相性ってもんがあるのだろう。そういう意味では,何といっても携帯用に使ってるCanon C50がいちばん可愛いな(って,何台持ってるんだ>自分)。