John Irving "A Prayer for Owen Meany" 394~421p -19

今までどうもオウエンと語り手ジョニーの人物像が掴めず,特異なストーリーだけを淡々と追うと感じだったが,'A Prayer for Owen Meany'というタイトルの意味が明らかになり,ようやくオウエンにだけはなんとか感情移入できるようになってきた。とはいうものの,聖書の知識を始め,ベトナム戦争やら英米文学(ディケンズフィッツジェラルドなど)といったアメリカの政治・文化・宗教的知識諸々が下敷きにないと,この本の本当の面白さは満喫できないのではないだろうか・・。今まで読んできたアーヴィングの小説では,読んでいるうちにそれらが自然と理解できてきたように思うが,この本ではある程度予備的知識が必要とされている(つまり難しい)と感じる。