Kinky Boots

キンキーブーツ [DVD]
MOSSのフォーラム4にて。
ノーサンプソンの小さな靴工場Price&Sonsを受け継いだ主人公を、ソーホーのカリスマ・ドラッグクィーンが助けるというお話。主人公のチャーリーは"What can I do?"が口癖の優柔不断で冴えない男だし、ドラッグクィーンのローラはがっちり系ブラックの元ボクサー。と、登場人物がなんだか冴えない人たちばかりだなぁ・・・と思いつつ、どんどん引き込まれてしまう。
ド田舎で一生ものの紳士靴を作り続けていても、このままではスロバキア産の安価な靴に負け、倒産は必至。婚約者は工場を売ってロンドンの素敵なマンションを買いましょうと迫ってくる。追い込まれたチャーリーがたどり着いた策は、男性の体重を支えられるだけのドラッグクィーンご用達ブーツというニッチ市場の開拓。ミラノのショーで一旗揚げるんだ!と気合全開で臨んだ結果は...?
工場に掲げられた、"Save your SOLE!" 「不の精神」*1というトホホなダジャレに泣ける。畳み掛けるにように話されるローラのセリフにも、皮肉なダジャレが含まれてるっぽい(全然わからないけどυ)。タイトルのkinkyには、口語で性的に倒錯したとか変態のといった意味があるそうだ。ローラに初めてブーツの話を持ちかけるチャーリーや従業員のローレンが、彼のことをdrag queenではなくtransvestite=服装倒錯者と呼ぶあたりも、ノーサンプソンとロンドンのギャップを感じさせられて笑える。UKものだけにリスニングは"Thank You for Smoking"より難しめだけど、見るたびにいろいろ英語的発見がありそうな映画かも。妖しい魅力全開のローラを演じているのが、"Love Actually"でキーラのダンナ役の俳優さんだと聞いて、ちょっとびっくり。

*1:もちろん、soleとsoulの引っ掛け