The Economist

ブッシュ大統領ゲイツ国防長官、ライス国務長官らとバグダッドの西180キロに位置するアンバー基地を突然訪問。今年6回目となる9・11を迎える前に、イラク撤退の可能性を改めて否定し、さらに3万もの追加派兵を目論む大統領の姿勢をアピールするものだそう。これは、敵対する民主党よりむしろ共和党に対するキャンペーンであると同時に、シーア派主導のイラク政府を率いるマリキ氏に向けたものと考えられている。
・・なんかもう、ブッシュ君の気持ちはお腹一杯って感じだわ。

エコノミストによる2011年の各国の資金流入額トレンド予測。政治的不安を差し引いても、アジア株の魅力は衰えないようだ。もっとも魅力的なのは中国で、5年後の資金流入額は米・英に次いで第3位を占めることとなる。インドも好調だが、硬直した労働法とインフラ不備が祟る。で、日本はというと、文化的要因が足かせとなり、インドより魅力がなくなるんだそうな。企業はリストラの難しい日本進出を恐れ、投資家は優秀な経営能力を持つ人材が不足していると見て投資を控えると。
どうもトホホな話。

ロック歌手は早世する?早死にする可能性が一般人の3倍とか。リバプールジョン・ムーアズ大の研究結果によると、1956年から1999年の間トップチャートに登場した欧米のミュージシャン1000数人のうち、2005年現在、既に100人が亡くなっているという。主要な死因はやはりドラッグとアルコールで、ヨーロッパでは40%、アメリカでは28%が該当。ちなみに癌や心臓発作といった一般的な死因で亡くなっているのは、欧・米ともに1/3程度だそうだ。
・・誰もがそうじゃないかなと薄っすら感じてきたことだろうけれど、改めて数値で出されるとゾッとする。しかし、エコノミストのグラフは一般人との比較じゃなく、欧米それぞれのミュージシャンの死亡原因の割合しか出してないので、インパクトは今ひとつ。元の報告書を読むべきか。

アメリカの死刑制度は迷走? 1976年以降、この件に関する司法権は各州に委ねられてきた。アラスカ・ハワイを含む12州が死刑制度そのものを認めておらず、その他38州が制度は認めているものの、カンザスニュージャージーなど4州は76年以降、刑の執行をストップさせている。制度を認めている州の間でもそれぞれの施行状況はまちまちで、テキサス州は実際に死刑に処された数が401人と最多。一方、カリフォルニアでは死刑囚として刑務所に服役している囚人の数は660人と最も多いにもかかわらず、処刑者の実数は13人とわずか。
また、制度を有する州のうち12州は2000年以降、刑の執行をストップさせているが、うちニュージャージーは正式に制度を廃止する方向で進んでおり、3州では執行再開の見通しがあるという。なお、昨年は全米2/3の州がまったく刑を執行していない。世論は浮動しているが、最近の調査によると、複数の人が死刑執行より終身刑を好むと考えているそうだ。
ノーマン・メイラーピューリッツァー賞受賞作 "The Executioner's Song" やマイケル・ギルモアの "Shot in the Heart" で描かれた、ユタ州におけるゲイリー・ギルモアの死刑執行が全米中を騒がせた後はこういう状況になっているんだなぁと。トルーマンカポーティ出世作 "In Cold Blood" での、いつまでも刑に処されない死刑囚らとカポーティの微妙なやり取りなんかも思い出される。ちなみに日本では、2006年に4人、2007年8月現在3人が刑に処されたそうだ。