怒る人

久万のおばあちゃんぞうり。

今日は小学校で卒業式があったため、通院は午後に変更。朝は比較的楽に駐車できる病院駐車場も、この時間帯になるとさすがに満車。契約駐車場も軒並みアウトで、ハイエナのようにあちこちぐるぐるまわってなんとか駐車。ほっ。
傷のほうは順調に回復しているようで、診察は無事終了となった。結局、6回通院したことになるが、CTやレントゲンなどの検査は、娘の受けたダメージを説明した上で、そのつどやるやらないの判断をこちらに委ねてくれていたし、通院自体も強制は決して受けなかった。それほど大きな病院でなく、一見したところややくたびれかけた外観でもあるのだけれど、実は大学病院にも引けを取らないような最新設備が入っているし、医師や看護師の対応などにも夫や私はかなりの好印象を抱いていた。
が、診察を終えて会計を待っていると、ふらりと入ってきた50代くらいの男性がいきなり大声で病院を糾弾し始めるではないか。要は「この病院で要入院と指示されたにもかかわらず、他の大病院の医師から通院治療可能と笑いながら言われた」ことに怒っているらしい……そんな話は病院施設の差なんかでよく生じることだと思うのだが、とにかくその男性の怒り方が尋常じゃない。「こんなヤブ病院は信じられない」だとか「出るところに出る」とか、「院長を呼べ」「診察した医師の学歴を教えろ」「カルテを見せろ」などなど、どこかで教えてもらったような言葉をそのまま羅列しているような感じで、妙に芝居がかっている。
ことひどい病院の話をさせていただくと、私自身、救急車で運ばれた病院で子宮外妊娠を見落とされ危うく死にかけたり、末期がんに侵された母が代替医療という名のとんでもない治療を受けて散々な目に遭ったことも含め、それなりの経験はあるほうだと思う。今まで娘が受けきた治療の様子や夫の話(彼はここで人間ドックを受診した)から、この病院がそのような対応をするなんてちょっと想像しがたい。それに、怒っている男性自身、本当に診療に対して憤りを感じているようにも思えなかった(たとえどんなにきつい言葉を選んでいても、だ)。
もちろんそれだけで、病院がひどい対応をした可能性やその男性の怒りの正当性をゼロだと決め付けるつもりはないけれど、個人的な印象だけで言うと、病院側に同情する気持ちのほうが9割くらいかな。
いやもう中規模病院だけに、怒る男性が引き起こした混乱のおかげで会計が終わるまでずいぶんかかってしまった。ま、なにはともあれ無事に診察が終わり、やれやれだ。