ベーグルパンを探して

松山もんと東京もん。

図書館に予約していた本を引き取りに行った帰りに、以前から店構えがとても素敵で気にかかっていたお店を覗いてみた。
「ベーグルパンあります」という看板から、今までずっとパン屋さんだと思い込んでいて、「お昼を食べ損ねたし、遅い昼食にいいだろう」と入ってみたら、ほうきやたわしといったナチュラルな和風の生活雑貨が置かれた、雑貨屋さんなのであった。
パンは見当たらないんだけど?
お店の人が奥から顔を出されたので、「こんにちはー。ベーグルをいただきたいんですけどー」と声をかけると、今日は注文を出してなかったんだとか。基本はやはり雑貨の店で、パンはちょこっとだけ仕入れているというような感じらしい。残念。
でもせっかくだし、売りもの陶器などを見せてもらったらば、これがいいのだよー。さりげなくて、一見変哲もないお皿や鉢なんだけど、手に持ったらスーッと馴染むのね。でもってパッと見、おおらかそうだけど、実はめちゃめちゃ端正に作られてる。久々に、器でこりゃすごいと思っちゃった。
若い作家さんのものだというけれど、お値段は結構いい。でもそれが全然高いと思えないくらい力があるというか(単に自分が器バカなだけ?)。見た目でぐああと圧倒されたのは青磁の5~6寸皿。でも、この大きさの皿を1枚だけ買うというのはあまりに酔狂すぎるし、今ちょうど欲しかったのは大きめの陶器の飯椀だったので、どんぴしゃりのをいただいた。
私が一人でえらく感動しているのを見て、お店の人が、「今、東京で個展をやってらっしゃるんですよ」と案内はがきを見せてくれたのだが、なんとそれは西荻窪のよく知るお店なのであった。ハイ、小林カツ代さんのキッチン4のお隣にあった陶器屋さん。そこではかつて、あまりのフォルムの美しさにうおぉぉと感動させられた鉄の皿立てを買ったことがあるのだが、いくらフォルムが良くても皿立てなので、お皿を立てると足しか見えないという哀しい買い物なのであった(家で気づいた)。しかしどうも、その皿立ての鉄作家さんとの共同展を開催しているというのだ。すんごい偶然(また一人で感動)。
全国転勤してると、いろんな出会いがある。好きなものをぶらぶら探してると、それらが全国各地で繋がっちゃうのが面白いなー。