砥部の1日カフェ

行きつけの手づくり系雑貨屋Sに置かれていた小さなチラシを頼りに、砥部の1日カフェに行ってきた。
砥部はうどんやお蕎麦の器などの実用的な磁器として使われる砥部焼で有名な街だが、山が迫っているだけに、目抜き通りから一歩中に入ると細い山道沿いに家がびっしり続く。そうした民家に交じってあちこちに窯元が点在しているほか、普通の家でも玄関に大きな砥部焼のつぼなどを飾っていたり、表札が砥部焼だったりと、ぶらぶら歩いているだけでも楽しくなってきそうな街である。
チラシの1日カフェは、そんな街の一角、比較的最近開発されたと思しきMサワハウスの分譲地にあった。かなり急な坂道に建てられているだけに、1階が駐車場で少し階段を上った先に玄関があるというつくりの家(このあたりの家はたいていそういう構造)である。
「こんにちはー。Sでいただいたチラシを見たのですが、お邪魔してもいいですか?」と、さっそく突入。30代の美しい若奥様が、どうぞどうぞと応対してくれる。中に入るとご近所の手づくり仲間が大集合という感じ。20代後半から30代前半くらい。子供がせいぜい3歳以下と外で働くのは難しいし、子育て&手づくりを楽しむ仲間で普段からつくりためた手づくりの品を見てもらいながら、お茶も出しちゃおうよというノリだろうか。子供がこれだけ小さいと、フリマに参加するより自分の家を開放した方が楽なのかもしれない。基本的には同じ街に住む知り合い中心の寄り合いのようで、ダンナさんたちがお互いに家の品評をしあったりしてる様子も窺えた。
LDと琉球畳の敷かれた続きの和室が手づくり品の展示スペース、リビングに張り出して設置されたサンルームがカフェになっている。山沿いの家だけあって、日当たり抜群。気さくな雰囲気ではあるが、飛び込みで入っただけにコーヒーまでいただく気にはなれず、娘の手帳用バッグとシュシュだけいただいて失礼した。きちんと仕上げられた可愛い品。合わせて1300円なり。
と、私と娘はそれなりに楽しめたのだが、さすがに夫には敷居が高かったようで、私たちが家にお邪魔させてもらっている最中、ご近所を散策してたらしい。確かに、こういうシチュエーションで見ず知らずの人の家に「失礼しまーす」と入っていくのは、かなりのレベルが必要だろう。ここまで連れてきてくれただけでも感謝だなー。