慌てふためく低学年時代

事情が変わったのは,彼が小学生になったときである。
なんと東京転勤。それも杉並区に引っ越すこととなってしまった。
周りの子供たちは*1,幼児期にスイミング,英会話,ピアノなどをやっていて,就学前から「完成」状態。
社宅の庭で遊んでいるとうるさいと苦情が入り,友達との遊びもゲームが中心。
ゲームボーイも触ったことのなかった彼には大変な状況になった。居場所がなくなってしまったように思われた。

  • そろばん

仕方がないので始めたのが,「そろばん」である。
月6千円で週何回通ってもいいというアバウトさが,気に入ったのだ。
学期ごとのビンゴ大会,検定合格の度にもらえるご褒美,遠足まであって,アツも嬉々として通っていた。
しかし,周りでやっている子供はかなり少なかった。
どうも,都市圏の習い事事情がまったくわかってない親子なのであった。ズガーン。

  • スイミング

彼が2年の夏,大変なことがわかってきた。水泳だ。
小学校では,泳力によってクラスを分けるのであるが,泳げる子は4泳法を既にマスターし,もはやタイム勝負という状態。
なのに,できない子は顔付けも恐れている。二極分化が著しい。
アツはふし浮き,けのび,バタ足はできるが,息継ぎができなくて10メートルがなかなか泳げないという状態であった。
しかし!なんとその状態が,1年夏から2年夏の終わりまで変わらないのである。
ほぼ丸2年同じ状態。学校の指導は,まったく当てにならないということが判明した。
2年の秋になって,慌てて近所のスイミングスクールに駆け込む親子であった。チュドーン!

*1:親の顔が見える子供。宿題やってこない子たちは,おそらくアツと同様で,何もやってない状態だったと思う