Paul Auster "3 Films" 221~244p -9

  • The making of Lulu on the bridge: Interview 221~244p

さっそく,「ルル・オン・ザ・ブリッジ」に関するオースターへのインタビュー(インタビュアーはレベッカ・プライム)を読んでみた。
When he dies at the end, he's a different man than he was at the beginning. He's managed to redeem himself, somehow. ・・・The magic isn't just simply a dream. It's a real, and it carries all the emotions of reality. (he は イジーを指す)
映画を見ているときには,げげっ夢オチかーで終わってしまったのだが,そうではなくイジーとセリアの出会いもまたリアルであるという。二重の現実。となると,確かにオースター的だ。
だから,石を追って二人を追いつめる組織は,もう一つの現実であるイジーの死を無意識に匂わせるメタファーとなっている。さらに,生き生きとした魅力的な女性として描かれているセリアは,反面やや理想的すぎるのではないかと感じていたのだが,それも彼女が二重の現実を背負った存在として,イジーの理想を投影されているからだと考えると納得できる。
なーんてオースターの説明を聞くと,なるほど!あそこはそういう意味だったのかと,引っかかっていた点が解消され,映画の持つ深みもわかる。でも,映画を見ただけじゃ,とてもそこまで意味がくみ取れなかったよ(感性が鈍い)。もう一回見直せばいいのか?