September-2

A先生、最後の授業。生徒はY子さんと2人。いつも遅れてくるT子さんは、今日はとうとう最後まで来なかった。うーむ。
最初の30分ほどは雑談。話題は当然(?)、安倍首相の辞任問題について。率直な感想や意見交換のほか、各後継者候補らや首相選出システムについても話す。が、議論中、深い根拠もないのにあることについて断言してしまい、恥ずかしい思いをしてしまった。後からごちゃごちゃとフォローはしたものの、やはり何かを断定して言う以上、それなりの根拠はきっちり示さないと、悲惨なことになる。これはもう、英語力云々というより議論の進め方の問題だろう。
その後は1時間くらいトランプを使ったレッスンに。生徒がそれぞれ引いたカードに沿って、指示された内容のスピーチをしなくてはならないという(英検1級2次対策っぽい?)。まず私が最初に当てたお題は・・・
(1)いちばん好きなスポーツを想定し、説明せよ。ただし、それが何かは言わず、皆に推測してもらいなさい。 →サイクリング、もしくはバイクレースを想定し、説明。比較的簡単な問題だったと思う。その後、ツール・ド・フランスのドーピング問題から、ランス・アームストロングはなぜ癌の手術後、急に強くなったのかといった話題に。それなりに盛り上がった。しかし、次にY子さんが引いたカードが大変なものだった。
(2)北○鮮についてどう思うか、あなたの意見を述べなさい。 →キましたよ。が、さすがY子さん。拉致問題核兵器開発問題について説明し、国や指導者に対する印象をサラリとまとめられた。その後はロシアや中国の情報管理といった方向に、議論が進んだ。で、最後にもう一度、私がカードを引くこととなってしまったのだが、これが・・・
(3)人はなぜ神を信じるのか、あなたの意見を述べなさい。  →これも厳しい。まずは自分は神を信じるかどうかということから着手(アニミズム的信仰なので一般的ではない)。それから一般論として論じやすいキリスト教イスラム教について説明。その際、自分がキリスト教と関った例を挙げ、両親が信者で自然と信じるようになったケースと、何らかの悩みを抱いて人生の半ばで入信するケースについて論じた。これはけっこう上手く纏められたのではないかと思う。普段からある程度考えてきたことは、それなりに話せるものなのだなぁと。逆に、政治の話題で痛い目に遭ったように、ちゃんと考えてないことは笑っちゃうくらい、話せない。恥をかく(反省)。
残り5分ほど、再び雑談に。最後の授業ということで、先生の今後のスケジュールや人生プランについて話す。彼女は16歳からモデルや歌手として働きながら学校に通っていたそうだが、若いうちに一度アジアで暮らしてみたいという夢があって、大学卒業してすぐ中国で英会話教師の仕事を始めのだという。中国、日本ともにネットでスクールの広告を見つけてコンタクトを取り、即飛んできたというからすごい行動力だ。が、3年間のアジア暮らしでかなり疲れてしまったし、ある程度貯金も溜まったので、帰国してもうひとつの夢だった歌手・俳優業の方に本格的に取りかかるのだと。思えば確かに綺麗な方だった(キーラ・ナイトレイとちょっと似ている)。既に、帰国後のレコーディングやフィルム撮影の仕事も入っているそうだ。
わずか4ヶ月とはいえ、初めての英国人、初めての担任制、初めての女性講師で戸惑うことも少々あったけれども、英語を教えるための勉強をきっちりしてきた方だけに、教え方は抜群に上手かった。彼女のレッスンが受けられなくなるのは残念だけど、今後の活躍を期待します。