砥部衝上断層

砥部衝上断層。

からしとしと雨で最悪のコンディションだが、息子はシーズン初の記録会ということでM大グランドへ。
残り3人組で久万高原ドライブ。途中、石井のラザールへ。ここのモーニングパニーニは特筆ものだ。コーヒーも香りがよくて◎。
久万美術館へ。地元の名士が寄贈したコレクションを展示しているという。日本人の洋画、日本画、書、古い砥部焼などを見る。岩手の県立美術館でおなじみの萬鐵五郎さんの油絵や伊丹監督のお父さんの作品があったり、予想以上に面白かった。美術館隣接の物産館で、おばあちゃんの手作りぞうりを発見。自宅で何度か娘と毛糸で作ってみたものの、なかなかうまく仕上がらなかったのに、さすがプロの作品は違う……こんな手間暇かけて作られたものが400円とは、安すぎるのではないかしら。
さらに町内の農業体験施設へ。なかなか理想や理論が思いどおりに運ばず大変だというが、大学で学んだグリーンツーリズムクラインガルテンの思想が実際に生きている姿にえらく感動する。今度は息子も連れてイチゴ狩りに来たいものだ。帰りに、おくま饅頭を購入。8個で1000円弱。甘さは控えめ、小豆や山芋の素朴な優しい味で、普段甘いものはほとんど食べない夫ですらぺろりと2つも食べちゃった逸品。

松山への帰路、一部の人々(マニア)には有名な砥部の衝上断層を見学。松山市内で「大断層行き」と書かれたバスを何度か見かけてはものすごく気にかかっていた場所だが、道路から階段を下ってつり橋を渡ると、目の前には一見普通の川沿いの公園があるだけ。しかしよく見るとどことなく違和感が漂う光景。で、案内図を頼りに小さな滝の先を見ると、かの中央構造線!! おおうっ(またまた感動∞)!!

最後に炎の里で、ちょこっと砥部焼を見てみた。自他共に認める器マニアの私にして信じられないような話だが、実は引っ越し後これが初めての訪問だったりする。実は砥部焼はどうも以前からしっくりこない……あの分厚い生地のフォルムが好きになれないのだな(すみません、こればっかりは好みの問題です)。いや、よくよく探すといいなと感じるものもなくはないのだが、同じ磁器でも九谷の若手作家さんの作品に出会ったときのような魂を揺さぶられる出会いは残念ながらなかった。
しかし帰り道、砥部の住宅街を通ると、小さな窯元や民家がそれぞれ玄関先に大きな陶器のカメやオブジェを誇らしげに展示していて、なんともいい感じ。息子の部活の関係で何度も足を運んできた町だが、いつもは大きな国道を通るだけ。一本中に入って小さな道を走るだけでこんなに町の姿が面白く映るとはねー。
夜は夫がお好み焼きを作ってくれた。今日は関西風。おいしくって幸せだ!