大失敗

いよいよ最終テストの哲学。
最後はほぼ一夜漬けに近いものとなったとはいえ、それなりに準備はして、やれることはやった。試験は10数題中、5問を選んで答えるという形式で、すべて記述。出題内容の概略は教えてもらっていたが、微妙に問いの方向が変えてある。でも何とかなる範囲だろう。解答用紙はB4、2枚。行数は相当多い。。
まずは、解答する問題を選ぶ。
「1問20点でこれだけのボリュームを想定されているのだから、単に答えやすい問題を選んでいてはだめだろう」「ある程度、しっかり踏み込んだ内容まで書き上げられる問題を選ばなくっちゃ」などと考えながら、簡単そうな問題をあえて選ばず、たまたま試験直前までチェックしていた問題を選んでしまった、、のが運のつき。こいつが難問だったのだ。
途中までまあまあ順調に書けていたが、不意に論理の展開がぷっつりと切れてしまい、それきり浮かばない。しかも、その焦りが身体にまで影響しはじめたようで、なんと手が小刻みに震え、文字が書けなくなってきた・・・いちおう書けることは書けるのだが、とにかく震えて手のコントロールが効かないのだ。そのことがショックで、さらに頭が働かなくなるという悪循環。
気がつけば既に20分経過。60分で5問の試験だというのに、20分経ってまだ1問も解答できてないという有様だ。自分の絶望的な時間配分の拙さに呆然となる。よっぽど身体の調子がおかしいと申し出て退出させてもらおうかと思ったが、追試を受けるとなるとお金もかかるし、追試は完璧にできても60点しかつかないんだよなあと思い直し、やれるとこまでやることにする。
結局、思い切って忌まわしい問題は捨て、解答を消しゴムですべて消し、一から問題を全体的にザッと見直してみた。高得点狙いでなく、とにかく手がつけられそうな問題を選ぶ。
再スタート時点で25分経過(残り35分)。通常なら何とかなりそうなものだが、手の震えが止まらないので文字を書くのに時間がかかる。気持ちのほうは少し落ち着いたとはいえ、まだ動揺気味。とてもじゃないけど、深く考えた解答なんて書けない。1問せいぜい5行程度。最低ラインだ。何とか全問答えきったが、解答用紙1枚で収まってしまった。うひー;;


こんな思いをしたのは、一問もまともに解けなかった大学入試(二次)の数学以来である。
そのときは自己嫌悪の余りしばらく口もきけず、半日布団に籠って撃沈。試験後1週間経ってようやく復活し、よろよろと予備校の入学試験を受けに行くという有様だった。結局、大学は受かっていたけど希望の学科ではなく、そういう形での「合格」は自分の人生において良かったのか悪かったのか今も分からない・・・なんて、そんな人生を大きく揺るがす失敗を思い出させるくらいの出来事だった。
試験って、必要なことなんだろうけど、しんどいね、、、いくつになっても(笑