六ヶ所村泊周辺〜原燃PRセンター

ウィンドジェネレーター

2日目も,8時に宿を出発。祭があると教えられ,村内の泊港へ。港の取付道路の入り口では,特産物であろう大きなイカの看板が温かく迎えてくれる。神社には多数の大漁旗が掲げられ,集落には提灯や飾りがぶら下がり,祭の雰囲気。しかし港前のメイン広場には,さっぱりひと気がない。時間が早すぎた?手持ちぶさたなので,海に出てみた。海岸沿いの道でお爺さんに声をかけられたが,意味不明。あとで推測するに,「この先は道がないで,他県ナンバーだからなあ」ってところろか。何てったって「石川ナンバー」だから・・。砂浜は強風が吹き荒れ波も荒いが,海水が澄んでいて気持ち良い。恐山の湖と違い,生命を感じさせる海である。掘っ建て小屋にちょこんと座った犬がいかにも賢そうで,息子が小枝を投げるたび,ぴくんぴくんと反応する。いつも誰かに枝投げで遊んでもらっているのだろう。貝を集めたり,浜昼顔の写真を撮って,原燃PRセンターへ。
センターのモダンな建物が目に入るやいなや,道路がいきなり立派になり,異様である。9時の開館まで,しばらく芝生広場の遊具で遊ぶ。この周辺には郷土館やら総合体育館やら,きらびやかな施設が集中していて,泊港周辺の古い町並みとはかけ離れた雰囲気。入場はすべて無料。連休中の特別企画でスタンプラリーを完了させると,ご褒美までもらえるという大盤振る舞い。
PRセンターはなぜか石巻石ノ森萬画館と印象が重なる。3階建ての異彩を放つモダンな建物,きれいで優しげなお姉さんたち,建物周辺だけが町全体から浮いている等々。まずは3階の展望台へ。再処理工場を挟むようにしてウィンドジェネレーターがいくつもクルクルと回っている。いつまでも稼働しない大きな再処理工場と,クルクル回る多数の風車。恐山とは異種ではあるが,同じくあの世感が漂う光景である。風車は2つの会社がそれぞれ22本ずつ建設していて,建設コストは1本あたり2億数千万とのこと。再処理工場,石油備蓄センター,高レベル廃棄物処理施設,低レベル廃棄物処理施設・・と,まさに○○銀座。
立体シアターで15分ほどの恐竜映画を見て,2階ゲームコーナーへ。原子燃料サイクルシステムの仕組みをなんとか知ってもらいたいという,涙ぐましい努力が感じられるが,関心の薄い夫や子供らはひたすらフライトシミュレーションやらカーゲームで遊ぶ。
1階から地階にかけては,再処理工場の模型展示。こちらはなかなかの迫力・・なのだが,順路が難しすぎてまともに辿れない。迷子も続出のようで,困ったものである。息子は,プルトニウムとか書かれた電飾や低レベル放射能廃棄物の黄色いドラム缶などに相当ビビっていた。大丈夫,本物じゃないんだってば。
10時40分にPRセンターを出たあとは,ゴジラ展示&仮面ライダー響鬼ショーのある総合体育館へ。こちらは,原野を切り開いたような道路周辺からは信じられぬ程の盛況ぶり。歴代ゴジラメカゴジラやら,映画ポスター,ゴジラ着ぐるみの一部展示など。原燃主催なのだから,原子力エネルギーとゴジラの生態を科学的に検証したような展示を期待していたのだが,まったく子供向きの内容で,息子はややモノ足りなかったようだ(母も残念だ)。が,無料のフワフワが楽しめたり,響鬼ショーが見れ,娘の方は満足だった様子。体育館入り口で,六ヶ所村内パン屋製造のあんバタトーストやピザ(各105円)を購入。うまうま。あんバタは福田パンだけではないのだな・・。
 再処理工場。稼働はいつ?